「捨てられているのかと思っていた」

「捨てないよ」



私は目の前にいる瑠衣くんに微笑む。

瑠衣くんが選んでくれたものだもん。

捨てるはずがない。


そう言うと、瑠衣くんは瞳を潤ませて私に抱きついてきた。



「瑠衣くんっ、苦しい!」

「奈々ちゃん、大好きーっ」



苦笑いしながら、瑠衣くんの背中を撫でる。

まあ、人にあげたものが使われていないってなると、捨てられたのかな、とか思ってしまうのは仕方ないよね。

そんな瑠衣くんの背中を撫でていると、星矢くんが割り込んできた。



「そろそろいいだろ」

「なに? 星矢、ヤキモチ?」

「そうだけど?」



今度は星矢くんの言葉にドキドキする私。

ヤキモチって……。

まるで、星矢くんが私を『好き』って言っているみたいじゃん。


そんなことは、ない、よね?

私の考えすぎ!



「と、とりあえず、ジェットコースター、乗る?」

「行くーっ」

「行くか」

「……行く」



と、いうことで私たちはジェットコースターに乗ったのですが……。