愛して先輩っ! XXX

そう思ったのに。

星矢くんは私の手を取って歩き始めた。


手!

手、繋いじゃっているよ!?



「待って! どこ行くの!?」

「帰る」



帰る、って……。



「星矢くんも私も寮なんだから、一緒に帰る必要はないんじゃないのっ?」



それに。

星矢くん格好良いから、変に目立つから!

そんな私の思いは届かず、星矢くんは私を引っ張って歩いていく。

ものすごい視線を浴びているけれど、星矢くんにはなんてことないようだ。



「……着いたよ」



そう言われて顔を上げると、目の前には大きな建物。

なんか、普通の一軒家っていう感じがする。

あ、もしかしてここが女子寮なのかな?

女子寮まで案内してくれる星矢くんは優しいなぁ、と思っていると。


星矢くんは玄関の扉を開けて、中へ入っていく。

靴を脱いで……。

まるで我が家のように入っていく。



「ちょ、星矢くん!?」

「奈々も、入っておいで」



言われるがまま、私は星矢くんを追いかける。