「それに俺も小学校低学年まで学童でお世話になってたから貢献したくって」
「え、そうなの」
「うん。学童卒業してからは鍵っ子ね」
「…ふうん」
だからって同じ係に入ってこなくてもいいのに。
あまり関わりたくない。
そう思っているのにまたひとつ、関わりが増えてしまったのは不本意だ。
「そんなわけで、よろしく、センパイ」
「……」
26歳にセンパイって呼ばれても。
先生たちが了承したからにはわたしが身勝手に追い出すわけにいかず、渋々頷いた。
あれからあっこに久野ふみとのことを聞いたけど、子ども好きという情報は出てこなかったから少し心配していたんだけど…。
「聞いてアリス!ミカ、ふみとのことすきになっちゃった」
「……」
「きゃー、言っちゃった!言っちゃったー!」
「ココだってふみとのことすきだもんっ」
「……」
小学1年生のミカちゃんも、幼稚園年長さんのココちゃんも、ほかの学童生徒もすっかりふみとに夢中だ。
男の子たちには怪獣ごっこに海賊ごっこ、剣士ごっこにかけっこに…連れまわされて、しっかり溶け込み対応して大人気。今も校庭でドロケイをしている。
その間に女の子たちは本人に聞かれないようこっそりと恋愛みたいなトーク。
アイドルの久野ふみとだってわかっている子もいればただ単にふみとに懐いている子もいて、あのひとの面倒見のよさをひしひしと感じている。
「あたしなんてふみとに可愛いって言われちゃったもん!」
「ミカは頭撫でられたよっ」
教室では相変わらず浮いてるふみとも学童じゃ人気者。
おかげでまったく共感できない話を聞かされる羽目に…。
「アリスは?」
「へ?」
「ふみととなかよしだよね!すき?」
まさか。



