待ち人、音信なし


「生きてて良かった」

ぽつりと呟かれた言葉。

私は返事が出来なかった。
泣いていたからだ。








曇っている。雨が降りそうで、降らない。
洗濯物が乾くかどうか曖昧な天気。

「あ、今日、ノアが休みだって」

椅子に座って予定を確認していると、所長がふらりとやって来て言った。

「え」
「だから今日は資料室整理よろしくね」

珍しいな、と空いてる机を見る。というか、今まで急に休むことなんて無かった。

「ノアさんって、怪我とかしてるんですか?」

所長が来賓用のソファーに座って朝のお茶を飲んでいるところに尋ねる。