待ち人、音信なし


いつもって、いつだろう。
今この時も苦しそう?

『……トリーには内緒ね』
『ゆびきり』
『げんまんね』

指を絡めた。

トリーに話さないのは、意地悪ではない。
話して暗い気持ちにさせるのが嫌だったり、私たちがその気持ちを共有したくないのだ。

自分の気持ちは自分だけのもの。
勿論、私の彼への気持ちも。




「何聴いてんだ」

突然隣から声が聞こえて、横を見た。
ノアさんがサンドイッチを食べている。

驚いて心臓が止まるかと思った。

「起きたんですか」
「起きた」
「それ美味しいですか?」
「普通」