35cmの音

今は俺がいるのに。

だから別にお金には
困ってないはずなんだけどなー。

だけど、

“玲音はひとりじゃない!私がいるから
私もひとりじゃない。玲音がいるから”

咲那が俺にかけてくれた言葉が心に響いて、嬉しくて
なんかもうどうでも良くなった。

友達でも恋人でもなく、だけど毎日側にいて

俺たちの関係は少しだけ複雑で

呼び名がつけられない物だった。

あいつ学校、ちゃんと行けたかな?