続くように俊吾まで…。
那岐がこんなにも頭を下げているなんて初めてだ。
彼はいつも下げられる側の人間だったのに。
「今回はお前も別件だったんだろう。お前は昔から良くやってくれてるよ」
「…いえ、また俺は守れませんでした」
「顔を上げろ絃織」
いやいやいや、……え?
だって那岐…あなたが頭下げてるのって、クソダッサいファッションセンスしてる人だよ?
女子高生にも笑われてるような、それにアイスケーキにものすごく執着心持ってるような…。
「誕生日の日くらい、お前を叱りたくないんだよ」
スッと那岐の顔が上がったと同時、私の顔も同じタイミングでその男へ移った。
なんで那岐が今日誕生日って知ってるの…?
てかフライングだしっ!
私がサプライズで言いたかったのにっ!!
それに“絃織”って那岐の下の名前を呼び捨てしたのは、私が知る限り2人目だ。
「───絃。」
そして今度は私に近づいてきた。
思わず一歩後退ってしまえば「さすがに覚えてないか」と、困ったように眉を下げて優しく見つめてくる。
ゆっくりサングラスとハットを外して、ゆっくり私に腕を伸ばして。
「わっ…!!」
かと思えば、素早く引き寄せられた。



