「結月、大丈夫だから」
「結月、不安にならないで」
「結月、大好きだよ・・・」
翔の胸の中はとても落ち着く。いつもの翔の香り、ぬくもり。
翔が卒業してからの不安は消えないけれど、翔はここにいるんだね。
私の隣にいるんだね。
「ごめんなさい、翔。こんな風にしたかったわけじゃないの。翔が遠くへ行ってしまうって考えたら、いつもいつも胸が苦しくなるの。どうしていいか分からなくなるの」
「俺は結月の事を想い続ける」
私はコクリと頷いて、
「うん、私も想い続けるよ。でも翔に会いたくなっちゃったら、どうしたらいいの?」
「俺が会いに来る。結月が会いたいと思ってくれる時は、きっと俺だって結月に会いたいと思ってる」
翔の一言一言がとても優しくて。止まった涙がまた溢れてきた。
「翔。翔。翔」
「結月、俺を信じてくれるね?」
私は「うん」と言って頷いた。
私たちはそれ以上言葉を交わすことなく長い時間、抱きしめ合った。



