はじめてのカレカノ


「結月、飯食いに行くぞ。じゃな、片倉」

「俺もお腹空いたなー。何か食べたいなー。二人で行っちゃうんだ、いいなー」

って片倉先輩が拗ねたように言うから、思わず

「片倉先輩もご一緒にいかがですか?ね、翔」

「はぁ?何言ってんの結月。俺たちはこれからデートなんだろ?」

「別にご飯くらいいいじゃない」

「やっぱ結月ちゃんは誰かさんと違ってかわいいなあ」

「ふざけんなよ、かわいいとかお前が言うな」

「はいはい。翔が怖い目で見るから俺は帰るよ。結月ちゃん、お誘いありがとう。さっきの事、友哉に伝えとくね。なんだっけ?翔に飽きたら友哉と付き合いたいって言えばいいんだっけ?」

「そんな事、言ってません!友哉くんのことが大好きって言っただけです!」

それを聞いた片倉先輩がニヤリと笑い、翔に向かって、

「だってよ、翔。せいぜい結月ちゃんに飽きられないように頑張れよー」

片倉先輩はそう言って、帰ってしまった。