はじめてのカレカノ


「友哉くんには本当に色々と助けてもらったんです。私、友哉くん大好きなんですよ」

「へぇ、それ友哉が聞いたら凄く喜ぶと思う」

そんな話をしていると、片倉先輩が誰かにヘッドロックされて。

「片倉、人の彼女に手を出すとはいい度胸だな」

『翔』

あろうことか私と片倉先輩の声がハモった。

「お前ら声そろえて仲良くね?ふざけんなよ」

「翔、片倉先輩を離してあげて」

片倉先輩は『ぐえー』って苦しんでる。

「結月も結月だな。誰が友哉のこと大好きなんだって?」

「さ、さあ誰でしょうね」

白々しく翔から目線を外す。

「翔と結月ちゃんが絡んでるとこ初めて見るわ。仲が良いんだな」

片倉先輩にそう言われて、照れてしまう。