はじめてのカレカノ


「今朝も、そう。病院の前で二人を見たよ」

「それは母親に帰るって挨拶に行っただけだろ。どこがおかしいんだよ」

「病院の外で、二人がキ、キスしてるの見たもん」

「はぁ?全然してねーし」

「嘘だよ、翔。岡崎先輩にされてたじゃない」

「何言ってんだよ、結月。俺と彩耶はそんなんじゃないって、前に話さなかった?言ったよな?」

「だから、翔のこと信じられなくなったんじゃない」

『はぁーーー』

翔は頭を掻きながら盛大な溜息をついた。