「あっ!ホテルって駅前のビジネスホテルに毛が生えたようなホテルだろ。俺たち、そこに宿泊したから・・・って、待て待て待て、結月!何を勘違いしてんだよ」
「勘違い、じゃ、ないでしょ?二人で入って行ったの見たもん」
「あーっ、それは二人だけじゃなくて彩耶の両親も、俺の親父も一緒だったんだよ」
「嘘。二人しか歩いてなかった。しかも仲良さそうにしてたもん」
「あの時はさ、彩耶の親が車を駐車場に停めてくるって言うから俺と彩耶は先に車から降りてホテルに行っただけだし。それを見てたってこと?」
「仲良さそうに笑い合ってたじゃん」
「それは・・・」
翔の言葉を遮って私は病院でのことを話した。



