「ふふふっ、思い出しちゃったわ。昨日息子がここに来るまでの経緯がね、とんでもなかったの」
お母さんは思い出しながら嬉しそうに話してくれた。
「聞いてくれるかしら。仲良しのご家族がうちの近所に居るのだけど。そこのご両親が私の見舞いに来てくれることになってね、ついでに私の息子も連れてきてくれるって言うからとても楽しみにしていたの」
岡崎先輩の家族のことだよね。やっぱり家族公認の仲だったんだね。
「でもね、息子がどうしても昨日は用事があるからって言っていたそうで。仕方ないからそこのご両親が芝居を打ったらしいのよ」
昨日のことだよね。私とデートする予定だった。



