どれくらいそうしていたのか、やっと気持ちが落ち着いてきて。

先輩から顔を離して、先輩を見上げると先輩はとても優しい目を向けてくれていて。

また泣きそうになった。

「もう泣かないで、結月」

「うん、友哉くんのことで泣くのはもう最後だから」

「友哉は本当にいい男だな。さっき電話で話してさ、結月が泣いてるんだけど、俺じゃその涙を止められないからすぐに来いって。俺が結月から手を引く代わりに、ここの食事代は奢れよな、だって」

「えっ、友哉くんそんなこと言ってたの?本当に?」

「あいつは本当にいいやつだ」

「そうだね、私もそう思う」

私たちは顔を見合わせて笑い合った。


≪ありがとう、友哉くん≫