はじめてのカレカノ


「俺さ、陽人たちが保健室に行くって言ったけど、行けなかった。あの先輩に“好きな人のことは何を犠牲にしても守りたいって思ってます”なんて大口叩いといて、いざとなったら動けないなんて、情けなくてさ。」

「・・・・。」

「俺、あの先輩には勝てないと思い知らされたよ。だから、俺から身を引くの。ごめんね結月さん。俺が告白したから苦しめちゃったね」

「友哉くん・・・」

私は声を殺して泣いた。涙が止まらなかった。

1つ下の友哉くんがこんなにも大人で、私を好きでいてくれて。

心が潰されそうに痛かった。

「ありがとう、友哉くん」