ドナさんはそう言うと、カウンターに籠を置いて、かぶせてあった布を取った。
「うわー、おいしそう!」
そこには10個ほどの焼きたてのパンがあった。
「いいんですか?こんなにいただいて?」
「ああ、これでも少ないくらいだよ。昨日、名前を渡したら子供よりもジョンが大喜びさ。これが俺の名前だぞって、何度も見ながら真似して書く練習して。今日なんか、パンにレーズンを並べて自分の名前書いてるんだよ。くっくっく」
ドナさんが思い出し笑いをしている。
「よかった、喜んでもらえたんだ……」
「ああ。感謝の気持ちには足りないけど、食べとくれ。籠は後で返してくれればいいから」
「ありがとうございます!」
ドナさんが手を振って店を出て行く。手元の籠からはふんわりとパンのいい匂い。
「アル、早速いただきましょう?」
「ええ、ではお茶を用意しますね」
籠をキッチンテーブルに起き、2階への階段を上るアルにお願いねと声をかける。
「邪魔するぜ~」
あ、お客さん?
■16
「けっ、こじゃれた飾りを置きやがって」
「こまけぇ値札ついてますぜ」
「追加料金3セイン?5セイン?桁が間違ってねぇか?」
ずいぶん粗野な話し方をする人たちだなぁ。あれ?
今「追加料金」って単語読んでなかった?文字を読める人が、代筆屋に何の用なのかな?
「いらっしゃいませ」
カウンターに出ると、3人の山賊の手下風の男と、背の低く、お金はかかっているけれどあまりセンスのよくない服を来た中年の男がいた。
「小娘!お前か、代筆屋を始めたのは!」
手下風の男が大きな声を出す。
「いったい、誰に断って代筆屋やってるんだ!」
誰に断って?
「え?誰かの許可が必要なの?」
知らなかった。いったい何処の誰に許可を取らないといけないんだろう?
「許可とかそんな話をしてんじゃねぇぞ!代筆屋の先輩に挨拶の一つもねぇことを言ってんだ!」
「そうだ!ゴーシュ様に無断で代筆屋を始めるとはいい度胸だな!」
しまった。知らなかったよ。同業者には挨拶が必要だったのか……
「それは、失礼いたしました。このたび代筆屋を」
と、遅ればせながらに挨拶をしようと思ったら、ゴーシュ様と呼ばれた中年の男が口を開いた。
「今日で廃業してください」
「え?」
「目障りなんですよね。こんな値段で代筆なんてされちゃぁ」
「うわー、おいしそう!」
そこには10個ほどの焼きたてのパンがあった。
「いいんですか?こんなにいただいて?」
「ああ、これでも少ないくらいだよ。昨日、名前を渡したら子供よりもジョンが大喜びさ。これが俺の名前だぞって、何度も見ながら真似して書く練習して。今日なんか、パンにレーズンを並べて自分の名前書いてるんだよ。くっくっく」
ドナさんが思い出し笑いをしている。
「よかった、喜んでもらえたんだ……」
「ああ。感謝の気持ちには足りないけど、食べとくれ。籠は後で返してくれればいいから」
「ありがとうございます!」
ドナさんが手を振って店を出て行く。手元の籠からはふんわりとパンのいい匂い。
「アル、早速いただきましょう?」
「ええ、ではお茶を用意しますね」
籠をキッチンテーブルに起き、2階への階段を上るアルにお願いねと声をかける。
「邪魔するぜ~」
あ、お客さん?
■16
「けっ、こじゃれた飾りを置きやがって」
「こまけぇ値札ついてますぜ」
「追加料金3セイン?5セイン?桁が間違ってねぇか?」
ずいぶん粗野な話し方をする人たちだなぁ。あれ?
今「追加料金」って単語読んでなかった?文字を読める人が、代筆屋に何の用なのかな?
「いらっしゃいませ」
カウンターに出ると、3人の山賊の手下風の男と、背の低く、お金はかかっているけれどあまりセンスのよくない服を来た中年の男がいた。
「小娘!お前か、代筆屋を始めたのは!」
手下風の男が大きな声を出す。
「いったい、誰に断って代筆屋やってるんだ!」
誰に断って?
「え?誰かの許可が必要なの?」
知らなかった。いったい何処の誰に許可を取らないといけないんだろう?
「許可とかそんな話をしてんじゃねぇぞ!代筆屋の先輩に挨拶の一つもねぇことを言ってんだ!」
「そうだ!ゴーシュ様に無断で代筆屋を始めるとはいい度胸だな!」
しまった。知らなかったよ。同業者には挨拶が必要だったのか……
「それは、失礼いたしました。このたび代筆屋を」
と、遅ればせながらに挨拶をしようと思ったら、ゴーシュ様と呼ばれた中年の男が口を開いた。
「今日で廃業してください」
「え?」
「目障りなんですよね。こんな値段で代筆なんてされちゃぁ」


