「そうよ、文字を身近に感じることができれば、きっと識字率が上がる。一番身近な文字は、店のメニューでもラブレターでもない、名前なの!自分だけの名前!それはきっと誰もが大事に思える物だと思うわ!」
思いつく限りのことを口にのせる。
「これが私の名前よ、これが僕の名前だって、きっと子供たちは宝物を見せ合うようになるわ。そして、街の看板やメニューに名前と同じ文字を見つけて喜ぶようになる……。文字に興味を持ち、賢い子は目にする文字を元に読み書きができるようになるかもしれない……。アルは言ったよね?代筆屋は識字率をあげる起爆剤になる可能性があるって……。生まれてくる子供たちに名前を書いてあげる……そうすることで、識字率が上がって、国力が上がると思わない?……それって、意味のあることだよね?」
言葉を出し切った。
皆、何も言わずに黙っている。
そして、アルがゆっくりとした口調で言葉を紡いだ。
「国を動かすには弱い」
……だめ……か。
「発想は素晴らしい。学校を作って識字率をあげようとするよりも、はるかに簡単に始められる。自発的に文字に興味を持って覚える子は賢い子なのだろう。優秀な人材確保の可能性もあるかもしれない。だが……、すべては机上の空論。かもしれなでは国は動かせない」
机上の空論……という言葉にズキンと心が痛んだ。
私……論じてすらいない。思い付きを口にしただけ……。
「そうだな。アルの言うことに俺も賛成だ。国は動かせないな、だから、ココ領都ガッシュで始めて実績を出せばいい」
「え?」
意味を理解することができなくて、ぼんやりと続くアルとエディの会話を聞く。
「そう言いたいんだろう?アルも」
「エディ、領都ガッシュで始めるための試算をもう頭の中でしているんでしょう?」
エディが、紙にメモを始めた。
「必要経費は名前を書くための木札を用意した場合、ざっとこんなもんだな。ガッシュの人口から毎年の出産人数の平均はこれくらいだ。紙にした場合はこんなもんだな」
メイシーが二人の話に手をあげた。
「木札も紙も必要ありませんよ」
メイシーの言葉に、アルもエディもびっくりした顔をした。
■15
「洗礼に、両親に何か持ってきてもらえばいいんです。文字が書けるものならば、木の枝だってかまわないでしょう。ちゃんとした木札で欲しい人は、購入してもらえばいいんです」
思いつく限りのことを口にのせる。
「これが私の名前よ、これが僕の名前だって、きっと子供たちは宝物を見せ合うようになるわ。そして、街の看板やメニューに名前と同じ文字を見つけて喜ぶようになる……。文字に興味を持ち、賢い子は目にする文字を元に読み書きができるようになるかもしれない……。アルは言ったよね?代筆屋は識字率をあげる起爆剤になる可能性があるって……。生まれてくる子供たちに名前を書いてあげる……そうすることで、識字率が上がって、国力が上がると思わない?……それって、意味のあることだよね?」
言葉を出し切った。
皆、何も言わずに黙っている。
そして、アルがゆっくりとした口調で言葉を紡いだ。
「国を動かすには弱い」
……だめ……か。
「発想は素晴らしい。学校を作って識字率をあげようとするよりも、はるかに簡単に始められる。自発的に文字に興味を持って覚える子は賢い子なのだろう。優秀な人材確保の可能性もあるかもしれない。だが……、すべては机上の空論。かもしれなでは国は動かせない」
机上の空論……という言葉にズキンと心が痛んだ。
私……論じてすらいない。思い付きを口にしただけ……。
「そうだな。アルの言うことに俺も賛成だ。国は動かせないな、だから、ココ領都ガッシュで始めて実績を出せばいい」
「え?」
意味を理解することができなくて、ぼんやりと続くアルとエディの会話を聞く。
「そう言いたいんだろう?アルも」
「エディ、領都ガッシュで始めるための試算をもう頭の中でしているんでしょう?」
エディが、紙にメモを始めた。
「必要経費は名前を書くための木札を用意した場合、ざっとこんなもんだな。ガッシュの人口から毎年の出産人数の平均はこれくらいだ。紙にした場合はこんなもんだな」
メイシーが二人の話に手をあげた。
「木札も紙も必要ありませんよ」
メイシーの言葉に、アルもエディもびっくりした顔をした。
■15
「洗礼に、両親に何か持ってきてもらえばいいんです。文字が書けるものならば、木の枝だってかまわないでしょう。ちゃんとした木札で欲しい人は、購入してもらえばいいんです」


