はやく俺のこと好きになってよ

「そーだ、蒼、聞いた?」


「ん?何を?」


息を整えるために深呼吸をしていたら、由那に声をかけられた。


「借り物競争のお題」


「え!なにそれ、今分かるの?」


壱が出る競技だから、しっかり聞いておきたい。


「去年出た、先輩の話によるとね?…恋愛系の質問ばっかり出るらしいよ」


「え!!」


「山本と、及川?だっけ。大丈夫かな?笑」


…れ、恋愛系の質問なんて聞いてない!

ど、どうしよう。

勝てるかな!?

みんな恥ずかしくて出来ないんじゃない!?


…いや、私のクラスの子達だ。
きっと、1番狙って頑張ってくれるはず!!


*


由那said


恋愛系だって伝えた瞬間の蒼の表情からして…

……クラスの子たちのことを考えているな…。


山本、もっと頑張ってよ…。


「はぁ…。見守る方も大変だわ…」


「???」