【完】桜色の君を抱きしめたい

凪が図書室を出て、二人っきりになった夢花と貴斗。夢花は少々緊張していた。

凪先輩、いつ帰ってくるんでしょう。少し緊張してきました。貴斗先輩にお礼を言いたいのに一歩が踏み出せません。

「よく、頑張ったな」

「貴斗先輩?」

「だから、よく頑張ったなって。その、劇...」

「ああ...!それは貴斗先輩のおかげです」

貴斗先輩があの時来てくれなかったら私はまた、トラウマに引き込まれるところでした。

「お前が頑張って乗り越えた結果だ。俺は役に立つ事なんてしてない」

「役に立つとかそんなの関係ないです。今まで私は貴斗先輩に沢山の勇気を貰いました。いつだってそうです。貴斗先輩は私を励まして、時には優しく、時には厳しく接してくれました」

「それは俺はお前が...」

好きだから。貴斗先輩は私が好きだからした事。けどそれは、私だって...。

「貴斗先輩。私はそんな貴斗先輩がいつの間にか憧れになっていました。今の私があるのは貴斗先輩のおかげです。あなたに感謝です!そして私はそんなあなたが大好きです...!」