【完】桜色の君を抱きしめたい

「つまり、トラブルをものともしない佐伯の演技が男どもの心を動かしたと」

「なんか、変な感じです。今まで注目されることなかったので...」

いくら恐怖症が治っても、まだ人との会話はあまり得意ではない夢花。凪はその様子を見てすぐ、対策を考えた。

「貴斗、今すぐ着替えてこい。場所を変える」

貴斗はすぐに制服に着替えて、三人は図書室の休憩スペースに向かった。

「ここなら落ち着けるでしょ」

「すいません。私の為に...」

「気にするな。それに、佐伯を守るのは俺らの役目だしな?」

「貴斗の言う通りだ。佐伯さん、何か食べたい物があったら言ってね。俺が買ってくるから」

「そんな!そこまでは迷惑かけられません...!」