【完】桜色の君を抱きしめたい

「イヤ、イヤイヤイヤ...。ああ...イヤアァァーー!!」

夢花の叫びは体育館中に響いた。

「佐伯!」

貴斗はステージのすぐ真下まで来て、夢花を呼んだ。

「貴斗先輩...」

「佐伯、何弱気になってんだよ!?お前はそんなに弱い奴だったのか?今までの自分を思い出せ!アイツらに強くなったお前を見せつけろ!」

その言葉に目を覚ました夢花。涙を拭き、立ち上がった。

ツバキはリリーの方へ行き、悩みを聞き始めた。

「あなたは何を泣いているの?よかったらボクに話して」

追い込まれた状況の中から芝居を再開した夢花を見てクラスの皆、観客席の人達は驚いた。

リリー役の子は最初は戸惑ったけど、夢花に応えようと自身も芝居を再開した。