ジョージはロキースへ言った。好きか嫌いかよりも、まずは関心を持ってもらうことが大事だと。

 たとえ最初が嫌いだとしても、無関心よりはずっとマシである、とも言っていた。

 少なくとも、ロキースの目には、エディが無関心であるようには見えなかった。

 ぼんやりしているように見えるが、ロキースはわりとエディのことだけはよく見ている。正直、エディのことしか見ていないと言っても過言ではない。辛うじて、助言をくれるジョージのことは、見ていなくもないという程度である。

 思わず()みたくなるような柔らかそうな頰が、林檎みたいに赤く色づいているのは、見間違いなんかじゃない。

 じっと見つめていると困ったようにふいと視線を逃すところも、恥ずかしがっているようにしか見えなかった。