「僕もね? ちょっとやりすぎたかなぁとは思っているよ? でもさ、あの親子には面倒な目に遭わされたし、少しくらい虐めたとしても、仕方がないと思うんだ」

 ロキースの家の、エディ用のソファにふんぞり返りながら、ミハウはシレッとそう言った。

 いつもなら「ミハウ様」と嗜めるエグレも、この時ばかりは同意だというように深く頷く。

 エディは「そうかなぁ」と首を傾げながら、口元に運ばれてきたクッキーを頬張った。

 ヴィリニュスの鍵を屋根裏部屋まで飛ばしたあの後。

 屋敷の中へ駆け込んだマルゴーリスを追うために、エディとロキースも向かおうとした。

 しかし、父と、タイミング悪く目を覚ました母が往生際悪く二人にしがみついてきたせいで、すぐに向かうことが出来なかったのだ。