力の抜けた腰を、労わるように撫でていたら、その途中でようやくエディは我に返ったらしい。

 真っ赤な顔で、ロキースを睨みつけてきた。
 彼からしてみたら、可愛いの一言に尽きるのだけれど。

「と、突然なにを言っているの!」

「思いがけず、エディから嬉しい話を聞けたから、そのお返しだ」

 叩くふりで振り上げられた手を取り、ロキースは小さな手の甲にキスを落とす。

 もうこれ以上ないくらい赤くなったエディは、茹でだこみたいだ。

「いぃぃぃ!」

 奇声を上げながらポカスカと叩いてくるが、ちっとも痛くない。