「それってさ、人探しも出来るの⁉︎」

 走り寄ってきたエディが、グッとロキースの顔に迫ってくる。

 食い気味で質問されて、ロキースは面食らう。

 だがどこかで、やっぱりなとも思っている自分がいた。

 きっと彼女は、祖母であるエマを探して欲しいと言うのだろう。

 当然の願いだと思う。

「すまない」

 残念なことに、ロキースの力は万能ではない。

 ロキースが財宝だと認識していないものは、見つけることが出来ないのだ。

 逆を言えば、ロキースが財宝だと思っているもの──例えばそれはエディであったり、大好物の蜂の巣であったりすれば、すぐに分かるのである。