「ねぇ。ロキースは土属性だって言うけれど、地熱を調整する以外にも何か出来るの?」

 足元の野花を摘みながら、エディは小さな手で小さな花束を作る。

 もしもそれを貰うことが出来たら、寝室の窓辺に飾りたいとロキースは思った。

「そうだな……あぁ、探し物が得意だ」

「探し物?」

「魔熊は、隠されたものの在り処(ありか)を知り、財宝を発見する力を持っている」

 ロキースの言葉に、エディがパッと顔を上げる。

 その顔は何故だか、焦っているように見えた。