ロキースとエディ、二人だけのお茶会はそれから何度か続いていた。

 トルトルニアには秘密の逢瀬が出来る場所なんてなかったし、それに、エディ自身がロキースの家を気に入ったせいもあった。

 ロキースがロスティの菓子店で茶菓子を用意し、エディが紅茶を淹れる。

 回を重ねて、なんとなくそんな流れが出来ていた。

 二人が出会った秋の季節は、そろそろ終わりを迎えようとしている。

 魔の森にも、じわじわと冬の気配が近づいてきていた。

 ロキースの家の周りには特別な何かを施しているのか、秋も終わりだというのに春のような暖かさだ。

 地面に生える草花の周りを、蝶や蜂が忙しなく飛んでいる。