「ん……」 讃美歌の大合唱で目覚める、朝。 「ふぁ~あ」 ベッドに座って、あくびと背伸び。 すっかり空っぽのお腹を撫でて、身支度を整える。 きちんとしておかないと。 もう公爵夫人なのだし。 「奥様。はい、できました」 「ありがとう、ございます」 「もう、嫌ですわ。私は侍女なんですよ」 「そ、そうですね……慣れなくて」 「さぁ、参りましょう奥様」 「はい」 ずっと王妃に仕えていたのに、急に逆の立場になってしまって困惑ばかり。 私は、誰かに傅いてもらうような立場じゃないのに。