「ちょうど本人が来たので結論から申し上げますと、この絵のうら若き可憐な乙女はイーリス嬢です」 「へっ?」 クロードが自信たっぷりに言い切るので、びっくりしてしまった。 王妃も眉をひそめ首を傾げている。 「と、とても私には見えませんけど……」 戸惑っている私を見て、クロードがますます勝ち誇った顔になる。 画家のバジンカ小父さんも、目を細めニマニマしている。 「そう! これは痩せた場合のイーリス嬢なのです!!」 「ほぉ」 叫んだクロードに王妃がなるほどという感じで頷いた。