「ご覧ください、陛下」

「これは?」


見せたいものがあると言われて王妃の部屋まで行くと、そこには既にクロードと見知らぬお爺さんがいた。いや、ちょっと違う。お爺さんと小父さんの間くらいの男性がいた。


「ああ、イーリス嬢。やっとお目見えですか」

「すみませんクロードさん」

「イーリス。こちらは画家のバジンカ」

「王妃様、参りました。はじめましてバジンカさん」


そしてもうひとり。正確には、もうひとつ。
可愛い乙女の肖像画がでんっと鎮座していた。バジンカは画家なのだから、彼が画いた絵のはず。

さすが、画家。
上手い!