モニターを確認すると部長だった。
オートロックを解除してしばらくするともう一度インターホンが鳴り、部長が到着した。
ドアを開けて、一瞬固まる。
…私服姿の部長が格好良すぎる件について。

ネイビーの一見ジャケット見えするカットソー素材のカーディガンの中はシンプルな白Tシャツ。パンツもジャケットと同素材のリラックス感のあるシンプルなパンツで、タッパのある部長にそれはとてもよく似合っていた。
髪型も、今日は後ろに流さずに昨日のように自然に下ろした感じでセットされている。それがまた色っぽい。

「…何見惚れてるの?」 

悪戯っぽく覗き込まれる。

「…っち、違いますから!」

…違わないけど…

「ハハッ、冗談だよ。…俺は見惚れてるけど。東のその格好、可愛いな」

そう目を細めて微笑まれたら、ぼっ!顔が瞬時に沸騰する。
俺は見惚れてるけど、って!ああ、部長が今日も甘い…
サラッとこういうこと言えちゃう所、ついこの前まで知らなかったんだよな。

「お姉さんと創太くんはまだ来てない?」

「…はい、たぶんもう少しで来ると思います」

上がって待ってて下さい、と部屋へ案内し、ソファーに腰掛けてもらって私は赤くなった顔のままキッチンで部長に出す麦茶を用意する。

何とか間を持たせようと「今日は3人でどこに行くんですか?」そう尋ねると、

「ん?今日はね、3択。創太くんと東に選んでもらおうと思って」

と言う部長。