ピンポーン。
ピンポンピンポンピンポンピンポーン‼︎

…そんなに鳴らさなくても…と思うくらいインターホンが鳴らされている。


12月上旬の日曜日。

蒼介さんと朝食を済ませ、今日は何をしようか、なんて一緒にソファーに腰掛けてぼーっと朝の情報番組を見ながらまったり寛いでいたところ。

突然騒がしく鳴り響いたインターホンにビクッとなる。

「…そっ蒼介さん…こんな朝から、誰だろう…?」

時刻は朝の9時半。

宅急便のお兄さんはこんなに鳴らさないし、このインターホンの音はエントランスからのものなので、お隣さんからの苦情とかそういう類のものでも無さそうだ。

怪訝な顔をした蒼介さんが、

「俺が見てくるから、芽衣子はここにいて」

と立ち上がりモニターを確認しに行く。

ピ、と通話ボタンを押すと、

「蒼介遅〜いっ‼︎」

と割れんばかりの女性の声が、テレビの音しか流れていなかったリビングに響き渡る。


……そっ、蒼介⁉︎

蒼介さんのこと、呼び捨て⁉︎

だ、誰⁉︎