クールな部長は独占欲を隠してる【6/18番外編追加】

私はその音を誤魔化すように、玉ねぎやら挽肉やらを次々カゴに入れていく。

普段は見られない部長の色々な表情に、さっきから私のペースは乱されっぱなしだ。

「…部長は嫌いな食べ物とか苦手な食べ物ありますか」

ペースを取り戻そうとそう尋ねると、かなり間が空いて、

「…にんじん…」と答えが返ってきた。

…にんじん…

「…それは創太と一緒です、部長…」

イケメンで、しかも図体のでかい大の大人の男性が、私の隣でにんじんが苦手だと賜っている…

どうしよう…可愛い…

隣でぷるぷる震える私。

「ぶちょーさんも、にんじん嫌いなの⁉︎ぼくと一緒だね!ぶちょーさんも、3歳なの⁉︎」

悪気のない創太のその一言に、私は堪えきれずついにアハハっと笑い出してしまった。