「…部長、私進藤に告白はされましたけど付き合いません!私が好きなのは部長です!たぶん初めて一緒にご飯を食べた時からずっと…そもそも今日は私が告白するために来たのにどうして部長が先に言うんですか…!」

言いながらいろんな感情がごちゃ混ぜになり、それが涙となって流れた。
すると部長の顔が私に近づき、流れた涙をぺろっと舐める。

「…東も好きなの、俺のこと?ほんとに?」

熱のこもった真剣な瞳に捕まる。部長の頬を包んでいる両手を部長に掴まれる。
びっくりし過ぎてこくこく頷くことしかできない。

「東、俺はね、東が俺を好きになるよりももっとずっと前から東のことが好きだった。創太くんのおかげで東に近づくことができて、でも東は俺のことなんて何とも思ってないのが分かってたから意識してもらえるように色々仕掛けたよ」

そう言ってニヤリ、と笑う。
キスしたり抱き締めたり、今までの部長の思わせぶりな言動の数々はそういうことだったのか…
だとしたら、私はまんまとハマってしまったのだ、部長の罠に…

「…結構我慢したよ?俺。東可愛すぎるから。何度襲ってやろうと思ったか…」

部長がはぁぁ、と熱い吐息を漏らす。
そのセリフに顔が真っ赤になった。

「…ほら、また、その顔。東は上手いな俺のこと煽るのが…」
ううう上手いとかじゃなくって…!煽るって…!