途中で水に浸かりそうになるから、慌てて羽根をパタパタと羽ばたかせて飛んだ。
 おぉっ……凄い。皆巨人のように大きいわ!!

 それは、私が小さくなっているのだが。
すごーい!!本当に小さくなった。

「あら、可愛らしい姿になったわね。
どう?素敵な薬でしょ?」

「うん。すごーい!!」

 私は、嬉しくてくるくると回って見せた。
本当に妖精さんになった気分だ。
 するとそれを見ていたキラ君もやりたそうに手をブンブンと振っていた。

「せっかくだから、そのまま私のお店にいらっしゃい」

「はーい!」

 私は、元気よく返事する。
そして、その足で街にあるシンシアさんのお店に向かった。
 シンとルイも一緒だ。
キラ君も薬で同じように小さくしてもらった。

 小さくなると街も普通のお店になっていた。
うわぁ~違う目線から見ると新鮮だ。
 シンシアのお店は、薬屋だった。
店内に入るといろんな種類の薬が瓶として売っていた。
 何だかお香のようないい匂いもする。
ここは、人間界で言うと薬剤師か、薬局みたいなものかと思ったら少し違うらしい。

「上の方が私の家になっているの。
つまりシンの実家ね」

「えっ?そうなのですか!?」

 驚いて横に居たシンをチラッと見る。
シンは、何とも複雑そうな顔をしていた。
 まさか実家に行けるなんて驚きだ。

 すると奥から1人の女性が出てきた。
眼鏡をかけており小柄の可愛らしい女性だった。

「あ、先生。お戻りになられたんですね。
えっ?シンさん!?それにルイさんまで……」