マロンクリームの王子さまは、わたしのことが好きみたい!?

「ち、千彰くん? うそでしょ……」

 千彰先輩はそんな美咲先輩の前にしゃがみこんで言った。

「悪いな。うそじゃねぇんだわ。イメージ壊しちゃってごめん。うちの店にも、もう来たくなかったら来なくていいから」

 そしてもう一度わたしの肩を抱いて歩きだした。

「せ、先輩っ、いいんですか? 『マロンクリームの王子さま』なのに……」
「いいよ」

 先輩が前を見たままつぶやいた。

「おれはうちの店より、桃花のほうが大事だから」

 わたしの顔がかあっと熱くなって、授業中も熱が出たように、ずっとうなされてしまった。