千彰先輩が「そっとしておいてほしい」とみんなに言ったおかげで、教室につめかけてくるひとは減った。

 それでもやっぱりまだ、教室をのぞきにくるひとはいる。
 ただの野次馬のひともいるし、わたしのことをつめたい目で見ていくひとも。

 そして千彰先輩は放課後になると、わたしを迎えに来て、わざわざ商店街まで送ってくれる。
 わたしたちがつきあっていることをアピールして、寄ってくる女の子を遠ざけたいんだって。

 先輩はそれでいいだろうけど、わたしはすごく居心地が悪いよ。

 そんな一週間を過ごすうちに、先輩と約束した日曜日がやってきた。