「い、いちいちうるさいなぁ、おじいちゃんは」

 おじいちゃんの顔色が変わった。

「桃花! おまえはいつから、口ごたえする子になったんじゃ!」
「おじいちゃん! わたしもう高校生なんだよ! 朝から晩まで、いちいち口出ししないでよ! わたしは食べたいものを食べて、やりたいことをやるの!」

 わたしたちの声を聞き、お母さんがお店から顔を出した。

「どうしたの? 桃花……おじいちゃんも」

 わたしはおじいちゃんから顔をそむけ、だんだんっとわざとおおきな足音を立てて、階段をのぼる。

「桃花!?」

 お母さんの声が聞こえたけれど、おじいちゃんの声はそれ以上聞こえなかった。