マロンクリームの王子さまは、わたしのことが好きみたい!?

「ただいまぁ……」

 その日の放課後、担任の先生に明日の授業の準備の手伝いをさせられて、また帰りが遅くなってしまった。
 藍ちゃんたちに千彰先輩の話も言いだせず、なんだか疲れて家に帰ると、玄関におじいちゃんがまた立っていた。

「桃花。遅かったのう」
「お、おじいちゃん!」

 腕組みをしているおじいちゃんは、今日も怒った顔をしている。

「まさか西洋の菓子など、食べておったんじゃなかろうな?」
「ち、ちがうよ。先生のお手伝いしてたんだよ」

 それだけ言って、さっさと立ち去ろうとしたら、おじいちゃんが厳しい声で言った。

「今朝、どうしてちゃんと朝食を食べなかったんじゃ?」

 わたしは顔を上げて、おじいちゃんを見る。

「朝食は一日の基本。毎朝しっかり食べなければいかん!」
「きょ、今日は急いでて……でもちゃんとおにぎり食べたもん!」
「おかずもしっかりとらないといかん。お母さんが毎朝、家族のためにいっしょうけんめい作ってくれているんじゃから」

 そんなこと、言われなくてもわかってるよ。
 わたしはおじいちゃんの前でむっとする。