マロンクリームの王子さまは、わたしのことが好きみたい!?

「そういえば桃花、先輩とのおつきあい、おじいちゃんに許してもらえたの?」

 藍ちゃんに聞かれて、わたしは首を横に振る。

「ううん。毎週モンブラン作っておじいちゃんに食べさせてるんだけど、納得してもらえないんだ」
「大変だねぇ……」
「でもほら、なんか『許されない恋』って感じで、燃え上がらない?」
「ロミオとジュリエット的な?」

 藍ちゃんと香奈ちゃんがキャーキャー騒ぐ。
 もうっ、ふたりとも、ひとごとだと思ってない?

 わたしがちいさくため息をついたとき、お店から出てきた女子生徒に気がついた。

「あ、美咲先輩」

 つい口にしてしまったら、美咲先輩がわたしに気づき、持っていた箱をさっと隠した。

 あれはケーキの箱……しかもかなりおおきい。
 美咲先輩、たくさん『マロンクリーム』のケーキ買ったんだ。