きみのため





「う…そ…」



「ほんとだよ。いろんな山道とか田舎道を走って、死体を棄てる場所を探してたんだけど。ようやくいい所を見つけたから、すぐに殺して棄ててきた。

あの時はスカッとしたね。俺と真央を邪魔する存在が消えたんだもん」





どうして紫乃くんはドライブの際、
山や田舎道ばかりを走っていた?


小さくて、あまりの気にもしていなかった疑問が今、繋がった。




探していたんだ。

ストーカーを殺害したあと
その遺体を棄てる場所を。



つまり紫乃くんのこの手は、
もう人を殺めた後ってこと…




「や、やだ…っ」


「何がいやなの?駄々っ子さん」




子どもをあやすような優しい口調。


おかしい…紫乃くんはおかしい。