きみのため



口使いは優しい。

でも、嬉しくない。


こんなの…紫乃くんじゃない。




「真央…俺は真央のためなら
なんだってできるよ。

邪魔なストーカー男を殺すことだって…ね」




背筋が凍った。

そして、すべてを悟った。



あんなに粘着質だったストーカーが、まるで消えてしまったかのように

その姿を見せなくなったのは



まさか──





「安心してね、真央。あの愚かなストーカー男は、もうこの世にいないから。俺が、この手で消しといたよ」



にっこり笑う紫乃くん。