きみのため





紫乃くんは頻繁に誘ってはくれるのだけど、わたしは…断っている。



「勉強かぁ、真央は頑張り屋さんだもんね。じゃあさ、いつも頑張ってるご褒美ってことで行こうよ」



「いや、ごめん。
わたしほんとに…きゃっ」



思い切り、腕を引かれた。

そして軽々と体を横抱きにされ、
ほぼ強制的に助手席へと乗せられてしまった。




「紫乃く…ちょっとっ」



抵抗する間もなくドアが閉められる。

そして紫乃くんは素早く運転席へと乗り込んできた。