鈴木指導者の問いかけに私は光の早さで返事をした。

「行きます!私、行きます!」

鈴木指導者の後をついて迷路のような病院を歩いた。

初めての2人での行動に私は自分でも驚くくらい心拍数が上がっていた。

どうしよう。何か言いたい!何か話したい!でも何話すの?

「身長何センチですか!」
気合が入ったのか声が大きかった。恥ずかしい。

「え?」

彼はびっくりした様子で振り返った。

「184センチだよ。どうしたの?」

「いや別に、、、。」

なんだこれ。身長聞いて何になるんだ。

とは言いつつも私より20センチ以上大きいんだなあと彼の背中を見つめた。

ロッカーに机を運び終わると帰り道は何も話せなかった。

ただ後ろをはぐれてしまわないように歩いた。