あれから、10分後。

「そうなんですよ〜!それでですねぇー!」

すっかり、美桜は私の存在を忘れているように、菅原先輩と、とっても楽しく、会話をしている。

この人、なぜ、今日菅原先輩を誘ったのか、わかっているのだろうか。

この調子じゃ、絶対忘れてるだろうな。

もう、本当に、天然なんだから、どれだけ、天然になれば気が済むのよ!

私は、つい、我慢できなくなって、美桜に話しかけた。

「美桜、、、、?今日、何しにきたかわかってるよね?私、美桜楽しそうで、お邪魔みたいだから、帰りますね。」

「えぇぇ!!なんでよ〜!麗音先輩に、日向のいいところたーくさん教えてたんだよ!」

「それはともかく、何しにきたか覚えてるのか、聞いたの。」

「何しにきたって、あ!!すっかり忘れてた!」

その時、菅原先輩が

「え、?なになに。何しにきたの?」

と、聞いた。でも、残念ながら、この事は菅原先輩には内緒なんだよなぁ。

と思っていたら、美桜が、やらかした。

「あぁ!麗音先輩には、言っていなかったですね!今日は、日向が、麗音先輩に、アピッんむ!」

何言っちゃってんの!私は急いで、美桜の口を塞ぎ、屋上から飛び出した。