「それで?一昨日美乃が告白を断ったって言う二年は誰だ?」と廉





「2年6組の安河内和博って人。特に話したこととかもなくって急に告ってきたわ」






「…そいつが一番怪しいな。」と紅






「昨日は日曜日。土曜日に振られて、その腹いせに昨日の日曜日からしてるならあの量も辻褄が合う。」と廉







「じゃぁ証拠集めから始めよう。なんとか正門の防犯カメラの映像手に入らないかな?」と私






「それは俺が出来るかも。」と紅

「バスケ部の顧問が門番だから頼めば見せてくれる。」






「じゃぁ俺はそいつの筆跡を確認する。」と廉






「私、美乃とここにいる。だけど今日の噂が美乃に対する嫌がらせだったって学校中に広まるよう情報を流しとく。」






「頼む」と紅






廉と紅はそれぞれ美乃の頭を人撫でして屋上を出ていった。






「……あーぁやになっちゃう。」






美乃が私に寄りかかりながらボソリと言う。





「こう言う目に合いたくないから距離を置いてたのに、どうしてこんなことになっちゃうのかな」






「ほんとだね。みんな噂なんかに簡単に騙されて人が変わっちゃう。その人の気持ちなんてお構いなしに。」





「…」






美乃の瞳はずっと泣いていたのか真っ赤になって腫れていた。






「大丈夫だよ。美乃私達がついてる。絶対に美乃の味方だから」





「うん。白たちさえ居てくれれば私はそれでいいわ。」





こんなに弱々しい美乃はいつぶりだろうか。





紅と廉が戻るまでずっと美乃の手を握っていた。