電話を切った紅もすぐに制服に着替えた。





靴を履いて私たちは玄関を出て走って学校へと向かう。






走っている間私たちは話さない。






とにかく足を急かせるのみだった。






学校について自分達の教室へ駆け込むとそのあまりの酷い光景に絶句する。






ーー森田美乃はクソビッチーー


ーー毎日取っ替え引っ替え男とヤってるー


ーー中学の時に子供を下ろしたことありー


ーーコクられた数で小遣い決まってるーー






そしてあろうことか、そんな酷い言葉の下には美乃の携帯の電話番号が書かれていた。





「っ誰だよ!?これやったやつ!!」





明らかにキレている紅。





「俺も聞き回ってみたけど他のクラスのやつらも犯人見てないって。学校に来たときから既に書かれていたそうだ。」





「……紅、廉。まずはこれ全部消していこう。そして美乃にさりげなく心当たりがないか聞いてみる。」






静かに怒りを抑えて言う私






「俺はまず1組から消して行く。」廉






「俺は7組から行く。白はここから消してくれ。」





「分かった。それから何か知っている人がいないかも聞いていこう。まずは美乃が来るまえに全部消さないと」






私たちは頷いてすぐに消して回った。