図書室では本の貸し出しをして5時のチャイムが鳴ると業務終了となる。
少しだけ薄暗くなった空を見上げてため息を付く。
今日は図書室利用者が多かったな。
なんて思いながら靴を履いて校舎を出ると
「お疲れ様。」
校舎を出てすぐにあるバリアフリー用の手すりに碓水先輩が寄りかかっているではないか。
そんな姿を見ただけで心臓がドクンと高鳴る。
「碓水先輩?どうしたんですか?」
彼は珍しくジャージという姿で初めて見る姿に胸が疼くのが分かった。
「今日は紅にバスケ部へと連行されてね。途中で抜け出して帰ろうとしてるところ。」
ニコッと優しく笑う碓水先輩。
「そうだったんですね。じゃぁ誰か待ってたんですか?」
そう言えばスクッと立ち上がる碓水先輩。
「うん。白ちゃん待ってたんだ」
「え?私??」
「そう。クツ箱見たらまだクツがあったからどうせなら一緒に帰ろうと思って。遅くなると危ないし」
「ありがとうございます。けど私今日は買い物もして帰らないと行けないので…」
「付き合うよ。俺も買い物しないといけなかったんだ」
「いいんですか?」
「もちろん。行こうか」
どこまでも清々しくて汗をかいた様子もない先輩がとても眩しく見える。
一緒に同じ方向へと帰りながら碓水先輩の話を聞いていた。
部活の事や好きな本、映画の話。
スーパーに寄って晩ご飯の買い物をする時はさりげなくかごを渡してくれたりと優しい。
「碓水先輩は何人家族なんですか?」
「俺は父親と母親と三人暮らしだよ。けど両親は旅行好きでね。しょっちゅう海外旅行とかに行ってるんだ。」
「へぇー。じゃぁ私のお父さんと似てますね」
「白ちゃんたちのお父さんは確か医者で国境なき医者団に入ってるんだよね。」
「はい。」
「凄いね。人の役に経つ仕事の頂点って感じがする。」
優しく言う碓水先輩の言葉が嬉しくて素直に喜ぶ。
「そうですね。私も格好いいと思います。」
少しだけ薄暗くなった空を見上げてため息を付く。
今日は図書室利用者が多かったな。
なんて思いながら靴を履いて校舎を出ると
「お疲れ様。」
校舎を出てすぐにあるバリアフリー用の手すりに碓水先輩が寄りかかっているではないか。
そんな姿を見ただけで心臓がドクンと高鳴る。
「碓水先輩?どうしたんですか?」
彼は珍しくジャージという姿で初めて見る姿に胸が疼くのが分かった。
「今日は紅にバスケ部へと連行されてね。途中で抜け出して帰ろうとしてるところ。」
ニコッと優しく笑う碓水先輩。
「そうだったんですね。じゃぁ誰か待ってたんですか?」
そう言えばスクッと立ち上がる碓水先輩。
「うん。白ちゃん待ってたんだ」
「え?私??」
「そう。クツ箱見たらまだクツがあったからどうせなら一緒に帰ろうと思って。遅くなると危ないし」
「ありがとうございます。けど私今日は買い物もして帰らないと行けないので…」
「付き合うよ。俺も買い物しないといけなかったんだ」
「いいんですか?」
「もちろん。行こうか」
どこまでも清々しくて汗をかいた様子もない先輩がとても眩しく見える。
一緒に同じ方向へと帰りながら碓水先輩の話を聞いていた。
部活の事や好きな本、映画の話。
スーパーに寄って晩ご飯の買い物をする時はさりげなくかごを渡してくれたりと優しい。
「碓水先輩は何人家族なんですか?」
「俺は父親と母親と三人暮らしだよ。けど両親は旅行好きでね。しょっちゅう海外旅行とかに行ってるんだ。」
「へぇー。じゃぁ私のお父さんと似てますね」
「白ちゃんたちのお父さんは確か医者で国境なき医者団に入ってるんだよね。」
「はい。」
「凄いね。人の役に経つ仕事の頂点って感じがする。」
優しく言う碓水先輩の言葉が嬉しくて素直に喜ぶ。
「そうですね。私も格好いいと思います。」

