私たちは一番にパソコン室を占領する。





私の隣には碓水先輩がいて、向かいに座る美乃の隣には田所先輩がいた。





「テーマは医療だけど、その医療の中でもどんな感じにする?」碓水先輩





「各職種の就職率なんてどうです?私たちもいずれは受験生になるし目指す人もいるかもしれないから。現在の人数からその職種になれるまでの方法と時間とかがあってもいいかも」美乃





「わぁ!それ凄くいいね、美乃。私もそれがいいな」





「うん。俺もいいと思う。じゃぁそれにしよう。まずは各職種を選んでいこうか。ある程度の区切りは必要だからまずは医者と看護師。それから薬剤師に保健師、助産師、介護師、臨床工学技師。あと追加でなにかある?」





ぱっと出てきた名前の多さに目を丸くする。





「凄いですね碓水先輩。詳しいんですか?」





「実は俺も医療従事者になりたいんだ。」





「え!そうだったんですね!知らなかったです!」





「白ちゃんは?お父さんが医者ならやっぱり自分もなりたいって思う?」





その質問に困った顔になってしまう。





「実は私も医者になりたいなと思ってるんです。それは紅も同じだったみたいで。どこまでいっても私たちって一緒なんです」





そんな私に碓水先輩がクスっと笑った。





「別にいいことなんじゃない?お互いなりたいものが同じで一緒に頑張ろうって思えることは。」





私もクスっと笑う。





「お互いライバルになっちゃいますね」





「おい、蒼。抜け駆けしないの。じゃぁレポート用紙の枚数もあるし、今挙げた職種に絞って免許とれるまでのある程度の時間を出していこう。ググれば早いしな。」



やるぞー!と言いながら私たちは調べ始め、気が付けば、途中分からないことや意見が欲しい時はまた皆で話すと言うフレンドリーなチームになっていた。





そんなこんなでてきぱきと仕事分担され各自が決められたものを調べあげあっという間にレポート作りを終わらせることが出来たのだった。





田所先輩の意外な1面と碓水先輩の将来の夢を知ることができ、私たちの交流授業は大成功で終った。