紙袋の中を覗くと高級チョコの缶が見えた。





「ちょ、こ、紅!!どうしよう!!本当に怪我とかもなかったのに碓水先輩、ゴ○ィバのチョコとかくれてるよ!?」

慌てながら言うと紅があーと唸る。





「そういや、前にお前がチョコ好きだって蒼さんに話したことあるかも」





「どうしよーー!!こんなもの貰えないよー!!」





申し訳なさすぎてピョコピョコと動き回っているとその頭を鷲づかんで私の席へと連れ戻す紅。





「はい、美乃。」





廉は何事もなかったかのように美乃にレインボーコーヒーを渡す。





「やっぱり噂通り格好いいね!碓水先輩って」美乃





「男でもあのかっこよさは羨ましく思うな」廉





「大丈夫。男は顔だけじゃないから」と

明るく言う美乃





「ねぇねぇねぇ!!どうしたらいい?こんな高いの貰ったら逆に私が落ち着かないよーー!」





半泣きで言うと紅が溜め息をつく。





「蒼さんも甘いもの好きだから」




それを聞いて紅に飛び付いた。




「本当に!?じゃぁ私お詫びのお礼する!!」





「何よ、お詫びのお礼って」笑う美乃





「いいのか?紅」

同じく笑いながら言う廉





「まぁ蒼さんなら俺は認めるよ」

渋々と言った感じで話す紅





そんな三人の会話なんて全く聞こえず、何を渡すか必死で考えていた。